林 正幸
看護学部◎看護学科 教員プロフィール
林 正幸 教授/医学博士
はやし まさゆき. HAYASHI Masayuki

学生・受験生へのメッセージ

 医師や看護師と言えば「病院における患者の治療」を思い浮かべるのは普通であるが、活躍の場は臨床の現場だけではない。歴史的には臨床医療より予防や社会復帰が先に発達してきたが、現代になりその必然性や重要性が国際的にも見直されている。日本のように超高齢社会での医療の需給バランスが崩れた状況では病気に陥らせない方策が重要で在り、公衆衛生学では疫学の手法を用いてその実践方法と根拠となる理論を研究する。
 保健師は、まさに我が国における予防医学(保健)の最先端の実践の要で在り、看護師の資格に加え保健師の資格を持って活躍する重要な医療職である。
 本学では保健師課程も併設されており、実習な場も他大学と比較して大変ゆとりを持って提供出来るので、上述のような仕事に興味のある方は、是非チャレンジして欲しい。

◎略歴
岡山大学を経て、大阪市立大学大学院修了
◎担当授業科目
公衆衛生学、保健統計学、疫学
◎専攻研究分野
医療実績情報を疫学的に観察した傷病の予防と、その後遺症による介護状態への進行予防。その行政的医療保険政策の企画立案と実践。
◎主な研究業績
  • An influential factor for external radiation dose estimation for residents after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident—time spent outdoors for residents in Iitate Village.共著 2016.1. Journal of Radiological Protection.
    ○Tetsuo Ishikawa1, Seiji Yasumura, Akira Ohtsuru, Akira Sakai, Keiichi Akahane, Shunsuke Yonai, Ritsu Sakata, Kotaro Ozasa, Masayuki Hayashi, Tetsuya Ohira, Kenji Kamiya and Masafumi Abe


  • 災地初動診療管理システムの構築と実施体制の確立 共著 2015.6 保健医療科学 2015 Vol.64 No.2 p.81−86 東日本大震災を教訓として、災害時における初期医療におけるフロント・サービス(臨時医療拠点来所者の整理・登録、案内)の重要性において、ITを用いたシステムを開発。実用可能なプロトタイプモデルを作成した。
    石橋良信、岩本雅俊、韓 連熙、林正幸


  • "福島県県民健康調査における被ばく線量推計に関する研究 - 簡易版問診票の妥当性について -" 共著2015.12福島医学雑誌2015(4) "東日本大震災に伴う福島第一原発事故の疫学調査として、福島県「県民健康調査」が実施されてきた。回答率の向上のため従来の調査票に加え、比較的低線量地域で移動の少なかった県民を対象に簡易調査票を作成しそれを用いることとした。この統計学的抵当性の根拠となる検討を実施sh、特段の問題は無いことを確認した。
    ○林正幸、安村誠司、小橋元、赤羽恵一、米内祐介、大津留晶、坂井晃、坂田律、小笹晃太郎、石川徹夫、神谷研二、阿部正文


  • Prediction of future cost savings in long-term care and medical care if Japan achieves the health expectancy target of Health Japan 21 (second term). 共著2014.6 Nihon Koshu Eisei Zasshi. 2014;61(11):679-85.(邦文)"介護保険の費用に関するコホート研究。(厚労科研)
    ○Tomata Y, Tsuji I, Sugiyama K, Hashimoto S, Kawado M, Yamada H, Seko R, Murakami Y, Hayakawa T, Hayashi M, Kato M, Noda T, Ojima T.


  • 健康日本21(第二次)の健康寿命の目標を達成した場合における介護費・医療費の節減額に関する研究 共著 2014.11 日本公衆衛生雑誌61巻11号. 介護保険の統計資料を用いた研究において、健康日本21(第二次)の目標である「平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加」は、2011年から要介護2以上の認定者数が1年ごとに1%ずつ徐々に低下した場合(健康寿命延伸シナリオ)に2020年に達成されうることが報告されている。本研究は、この健康寿命延伸シナリオを達成した場合の介護費・医療費の節減額を推定した。方法 要介護認定区分別の介護費・医療費(人口一人あたりの平均)の基礎資料として、介護給付費実態調査と宮城県大崎市の調査データを用いた。2011~2020年の自然経過(現状シナリオ)の要介護認定者数は、将来の人口構成が「日本の将来推計人口」のとおりで、年齢階級別の要介護認定者(要介護2以上で区分別)の出現割合が2010年と同じである場合とし推定した。次に、健康寿命延伸シナリオ達成による要介護認定者の減少人数を算出した上で、介護費・医療費の推定節減額を算出した。結果 各年次の要介護2以上の減少分がすべて「認定なし」に移行すると仮定した場合、2011~2020年の累計で5兆2,914億円が節減されると推定された。さらに要介護2以上の減少分がすべて「要介護1」に移行すると仮定した場合、同期間の累計で2兆4,914億円が節減されると推定された。結論 健康日本21(第二次)の達成によって約2兆5千億円~5兆3千億円の介護費・医療費の節減という、健康づくり政策の投資効果の目安が明らかとなった。
    ○遠又 靖丈, 辻 一郎, 杉山 賢明, 橋本 修二, 川戸 美由紀, 山田 宏哉, 世古 留美, 村上 義孝, 早川 岳人, 林 正幸, 加藤 昌弘, 野田 龍也, 尾島 俊之


  • Future prediction of health expectancy considering the target of Health Japan 21 (the second term) 共著 2013.6 Nihon Koshu Eisei Zasshi. 2013;60(12):738-44. (邦文)
    ○Hashimoto S, Kawado M, Yamada H, Seko R, Murakami Y, Hayakawa T, Hayashi M, Kato M, Noda T, Ojima T, Tomata Y, Tsuji I.


  • 健康日本21(第二次)の目標を考慮した健康寿命の将来予測 共著 2013.12 日本公衆衛生雑誌60巻12号  健康日本21(第二次)の目標(平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加)を考慮して、健康寿命の将来予測を行った。方法 基礎資料として、国民生活基礎調査、介護給付費実態調査と簡易生命表を用いた。2011~2020年の将来の死亡率が「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」のそれと同じと仮定し、将来の不健康割合に3つのシナリオを設定した。この仮定とシナリオの下で、将来の健康寿命をサリバン法で算定した。結果 「日常生活に制限のない期間の平均」では、2010年観察値(男70.4年と女73.6年)に対する2020年予測値は将来の不健康割合が2010年現在と同じというシナリオで男71.2年と女74.3年、最近の推移を継続するというシナリオで男71.4年と女74.5年、一定率で低下して将来の不健康寿命の延伸がないというシナリオで男71.7年と女74.9年であった。最後のシナリオにおける不健康割合の2010~2020年の低下率は男0.95と女0.96と推定された。「自分が健康であると自覚している期間の平均」は2010年観察値(男69.9年と女73.3年)に対する2020年予測値が3つのシナリオで男69.5~71.2年と女72.9~74.6年であった。最後のシナリオにおける不健康割合の低下率は男0.96と女0.97と推定された。65歳の「日常生活動作が自立している期間の平均」は2010年観察値(男17.2年と女20.5年)に対する2020年予測値が男18.0~18.2年と女21.2~21.5年であった。最後のシナリオにおける不健康割合の低下率は男0.90と女0.91と推定された。結論 将来の不健康割合にシナリオを設定して、2011~2020年の健康寿命を予測した。健康日本21(第二次)の目標が達成されるための将来の不健康割合の低下率を見積もった。
    ○橋本 修二(藤田保健衛生大学 医学部衛生学講座), 川戸 美由紀, 山田 宏哉, 世古 留美, 村上 義孝, 早川 岳人, 林 正幸, 加藤 昌弘, 野田 龍也, 尾島 俊之, 遠又 靖丈, 辻 一郎 Page738-744


  • Gains in disability-free life expectancy from elimination of diseases and injuries in Japan. 共著 2012/2 J Epidemiol. 2012;22(3):199-204. ○Hashimoto S, Kawado M, Yamada H, Seko R, Murakami Y, Hayashi M, Kato M, Noda T, Ojima T, Nagai M, Tsuji I.


  • Trends in life expectancy with care needs based on long-term care insurance data in Japan.共著 2012.2  J Epidemiol. 2012;22(3):238-43. ○Seko R, Hashimoto S, Kawado M, Murakami Y, Hayashi M, Kato M, Noda T, Ojima T, Nagai M, Tsuji I.


他、多数
◎主な学会活動
日本衛生学会評議員
日本疫学会評議員
日本公衆衛生学会  他
◎その他