世界宗教の社会学入門 シラバス
2002年 9月 26日 講師: 村上守行
1. 科目
宗教社会学 Sociology of Religion (2単位)
2002年度後期、2002年9月26日〜2003年1月16日
毎週木曜日4限(午後2時40分から4時10分)
3−202教室(変更の予定、教務課掲示板をチェック)
2. 概要
宗教社会学とは「社会行為としての宗教に関する学問」です。言い換えれば、個人の主観的意味が込められている実際の社会行為の中に宗教はどのような関わりをもち、そして宗教はどのように人の社会行為を動機づけ、社会や文化の形成にえいきょうしているのかを研究する学問です。宗教社会学は約80年前、ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーによって確立されました。今日にいたるまで彼の業績を越えるものは現れていません。ウェーバーの厳密で一義的また体系的概念構成と、世界宗教への歴史展開的また比較類型的な適用は、宗教と社会に対する新たなる理解の領域を切り開きました。
本講義ではウェーバー宗教社会学の入門として、世界宗教の話題を取り上げ、その特徴をウェーバーの概念と視点で理解することを試みます。宗教社会学自体へは深入りせず、世界宗教に対する関心とそれを理解する動機付けに焦点を当てます。
3. テキスト
橋爪大三郎「世界がわかる宗教社会学入門」(筑摩書房)
世界宗教に関する基礎知識と小テストのために授業で使用します。なお、橋爪さんの説明が不足している部分、理解の違う部分は講義でやや立ち入って解説する予定です。各自で購入して下さい。大学の書籍部にもあります。
4. 準テキスト・参考書
村上重良「世界の宗教」(岩波ジュニア新書)
準テキスト。世界宗教に関する基礎知識がコンパクトにまとめられています。予備知識の全くない人には必須の本です。
マックス・ウェーバー「宗教社会学」(創文社)
準テキスト。基本概念が論じられています。非常に難解です、わかるまで何度もアタックして下さい。講義はこれを理解するための導入に焦点をあてます。そして講義最後の2回はこのテキストにそって基本概念をまとめます。
マックス・ヴェーバー「宗教社会学論選」(みすず書房)
ウェーバー宗教社会学を学ぶ人が最初に読むべき「序論」が入っています。他に「中間考察」「儒教とピュウリタニズム」が入っています。
マックス・ヴェーバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」( 岩波文庫 )
ウェーバーの代表作。宗教社会学の入門的著作。天職観念と倫理的合理的生活態度(エートス)が中心概念。
マックス・ウェーバー「儒教と道教」(創文社)
マックス・ヴェーバー「古代ユダヤ教 上・中・下」( 岩波文庫 )
マックス・ヴェーバー「支配の社会学 II」( 創文社 )
5. 単位(Credit)の評価基準
(1) 研究レポートまたは期末テスト 60〜70%
研究レポートか期末テストのどちらかの自由選択を認めます。両方をやりたい場合は成績のよい方の結果で評価を決めます。研究レポートは「宗教社会学に対する貢献度または取り組み度」で評価しますが、期末テストは「ウェーバー宗教社会学に対する理解度」で評価します。
A. 研究レポート
課題(テーマ):(1)「講義レポート」または
(2)「宗教社会学に関する自由研究」
ただし(2)の「自由研究」を選択する人は12月19日までにアウトライン(何を研究しようとしているのか)を講師に提出しなければなりません。(何をどのように書いてよいのかわからない人は個別に相談を受けます。)
分量:A4判用紙に8枚以上(3200字以上)
様式:パソコンやワープロなどによって印刷されたもの(手書きを希望する人は講師に直接許可を得て下さい。手書きの人の分量は4000字以上になります。)
提出期限: 2003年 2月6日
(ただし、講師に直接手渡しする場合は1月23日ごろの期末テストの日が〆切。期限を遅れると、年度末の成績提出に間に合いません。ただし、来年度に評価を受けても構わない人は2003年3月26日が提出期限)。
注意: 調査、研究、作成に十分な時間を費やす必要があります。講師のアドバイスを受けるとさらに研究レポートが深まると思います。くわしくは後日連絡。
B. 期末テスト
出題範囲は講義で論じたこと、特に橋爪さんとの解釈の違いが出題ポイントになります。期末テストでよい成績を得るためにはウェーバーの概念に対する十分な理解が要求されます。再試は行いません。くわしくは後日連絡。
(2) 宿題、小テスト、授業参加 30〜40%
講義の理解を深め不足を補うために小テスト(5分)や宿題(レポート用紙1枚程度)を出すときがあります。また口頭による、前回までの確認テストを行うときがあります。授業への参加としては質問や態度などを考量します。
6. 聴講生、部外者歓迎
いわき明星大学の内外を問わず、他学科、他学部、社会人の方、主婦から老年の人まであらゆる人の聴講を歓迎します。講義は初心者にも理解できように心がけます